土地選びポイント part.1
前回のブログで紹介したように、フリーランスになる以前に公務員という看板をフル活用して、30代半ばにして自宅を新築することができたわけですが、
私たち家族の家づくりが一気に進んだキッカケの一つに、
家を建てるための「土地」が見つかったことがあります。
約5年間、うだうだしながら住宅メーカーの担当者を振り回してきたわけですが、その間に、なかなか自分たちの条件に合う土地が見つからなかったのが原因です。
今回の記事を含めて3回に分けて、土地選びの条件で、私たちがどういうことを考えてきたかという話しと、
一般的にどのように土地を見ていけばよいのかなどの知見を話していきたいと思いますので、これから土地探しを始められる方などの参考になればうれしいです!
土地探しの条件は5つ
では、そもそも土地を探す際の“条件”とはどういったものでしょうか?
一般に、土地を探す時の条件として、価格の他では以下の5つが主に挙げられます。
- 広さ
- 方角と形
- 立地
- 環境
- 安全性
逆に言えば、これらの条件と相場によって土地の価格が決まってきますので、五角形のパラメーターを想像していただくといいかもしれません。
では、この5つの条件を全て100%満たす土地が出てきたら買えばいいのか?
いえ、多分、そのような土地に出会えることは、まずありません!
なぜなら、そのような土地は非常に高価、もしくは、むしろ市場に出回ることがほとんどないでしょう。
そのため、一般的には自分たちの条件の6割を満たしてくれる土地があれば、御の字と言われています。
土地の広さ、方角、形状
では、次に5つの土地選びの条件をそれぞれ説明していきたいと思いますが、
まず今回の記事では、5つの内で
①広さ、②方角と形
の2つの条件について説明していきます。
①は、単純に土地の広さのことで、建てる家の大きさの上限も、土地の広さによって決まってきますから、大きな広さ家を建てられたい方は広さは重要されるでしょう。
②は、よく聞くことのある「南側角地」とか、その土地と周辺の道路と隣地がどのような関係にあるかと、主に土地の南側がどちらを向いているかということです。
それと、土地の形状。
これは、例えば同じ100㎡の土地でも真四角な土地と、台形や旗状の変形した土地では使い方が変わってきますので、同じ広さでも価格に差が生まれます。
あなたはこの2つの条件について、どの程度重視されますか?
できれば、なんとなく広くて真四角の整形の土地の方が良さそうですよね。
ちなみに、我が家は、この二つに関しては、正直あまり重視していませんでした。
と、いうよりも逆に真四角な広い土地よりも、変形した広すぎない土地を求めていたからです。
いや、もちろん、前者が安く出回っていれば、それにしますよ!
ただ、そういう土地は、先ほど言ったように高いんです!
であれば、限られた予算の中で、優先順位を下げるしかありません。
なんせうちは庶民ですからw
しかし、そういうマイナスな理由で、妥協したというわけだけじゃなく、そういう変形した土地の方が面白い家が建つんじゃないかなと前向きに考えていたのが大きいです!
土地が違えば建物も違う
前回のブログの途中に軽く言いましたが、
家の間取りって、土地が決まると7割決まるって知っていましたか?
え?と思われる方が多いでしょうが、実際よくよく効率的に考えていくとそうなってくることがわかります。
ここからは、なるべくイメージが想像しやすいように話していくつもりですが、言葉だけだとわかりづらい部分もあるかと思います。
参考図などは後から挿入できればと思いますが、とりあえずは、想像力を豊かにしてついてきてくださいw

例えば、道路の位置が北側にあるのか南側にあるのかという話しが代表的かも知れません。
一般的に、南側道路が条件が良くて、価格も高いとされています。
それがなぜなのか?
それは、日当たりです。
南側に道路があれば建物がない(今後も建物が立たない)分、敷地内に多く陽射しが入るから、一般的には良いとされています。
この場合、多くの人が、南側に庭を設け、そしてその庭につながるリビングを続けて配置し、そこで日向ぼっこをする暮らしをイメージするのではないでしょうか。
そして、リビングの位置が南側に決まると、それにつながるキッチンやダイニングの位置が自然と決まり、日当たりが悪い北側には風呂やトイレが来るでしょう。
あ、もちろん、駐車場も南側に来るでしょうね。
なぜなら、南側の道路から車を入れるのですから。
そうすると、玄関もどちらかというと南側の駐車場に近いところに作った方が動線が短くて済みますね。
・・・と、このように部屋と部屋、部屋と外のつながりを効率的に考えていくと、道路の位置がどちらにあるか、敷地がどの方角に開けているかということだけでも、間取りのプランが大まかに決まってきますよね。
そのため、家の間取りは土地が決まると7割決まるのです。
南側道路ってホントにいいことだけ?
ちなみに、この南側道路の土地に関して、私が言いたいのは、
南側道路の敷地っていいことばっかりなの?
ってことです。
確かに、南側が開けていた方が隣の建物の影が落ちてこなくて、陽射しはたくさん入ってきますよね。
でも、南側に道路があるってことは、車も人も通るってことです。
南側に位置するリビングやキッチンって一番家の中で長い時間いる場所ですよね?
そんな場所を一番人目につく場所に持ってきて、果たして家着のままでダラダラ日向ぼっこできますか?洗濯物を堂々と干せますか?
それに、真夏の肌を刺すような強烈な陽射しをそんなに家に取り込む必要ありますか?
炎天下の庭でわざわざウッドデッキに出てくつろぎますか?
、、、すみません、なんか皮肉っぽくなってしまいましたw
南側道路の土地をチョイスできたリッチな人たちのへの憎しみが漏れ出てしまったようですw
でも、言い方はきついですが、南側道路の土地には、そういう
「視線も通りやすいというデメリットもある」
ということをわかっていただければ幸いです。
そのため、よく見かける光景は、生垣や塀を造って道路からの視線を遮って、庭を確保しているお宅や、一日中ずっとカーテンを閉めているお宅も見かけますよね。
それだと、せっかく南側道路の割高な土地を購入したとしても、その良さを活かせずじまいになってしまいます。
北側に道路があるとどうだろう?
では、逆に北側道路の場合はどういうプランになるか簡単に想像してみましょう。
北側に道路があり、南側にも土地があるということは、南側には隣地の家が建っている、もしくはこれから建つことが予想されるでしょう。
道路の位置は変わっても太陽の位置は変わりませんから、家の間取りとしては南側にリビングなどを持ってくるでしょう(北側に持ってくると良い場合もあります)。
その際、南側の隣地の家も、同じく南側にリビングなどのメインのスペースをおいていることが多く、北側には窓をあまり設けないことが多いです。
なので、南側から陽射しを取り込めるように、隣地の家の北側と我が家の南側にスペースを確保し、そのスペースに庭などを設けると、やや影は落ちるでしょうが、塀などを設けなくても、隣地の家が壁となり、囲まれたプライベートな庭を確保できるということにもなります。
視線も、道路から不特定多数の人に見られるよりも、南側のお宅1軒からのちょっとした視線を気にするだけで済みます。
また、北側に道路があるため、駐車スペースと庭を別々に取ることが出来るので、玄関も北側になりプランの幅も広がります。
北側に庭をつくるというプランもありますね。
北側は日当たりが悪いというイメージですが、例えばウッドデッキなどをつくってBBQなどをしたいと考える人などは日差しを遮れる北側のほうが快適に過ごすことができるし、
陽射しがあまりあたらないため、ウッドデッキなどの劣化などが少し和らぐなどのメリットもあります。
結局、捉え方は人それぞれ
、、、だったらと、ここまで、長々と南側道路の敷地のメリットを挙げつつも悪く言い、北側道路の敷地の利用価値の可能性を話してきました(笑)
しかし、これはあくまで個人の考え方次第なのです。
そう!
ここまでの話しで言いたかったことは、
考え方、設計の仕方でメリット・デメリットはどうにでもなるため、そんな条件は優先順位を下げちゃいましょう!ということです。
北向きだろうが、変形した土地であろうが、ちょっと高低差があろうが、設計次第でその土地にしかない家の個性に変えることができるので、そういう土地などを上手く扱える業者さんを選ぶことができればそれで問題は解決します。
※これは注文住宅の場合です

ちなみに我が家は西側の道路以外の3方向は住宅に囲まれています。
南側のお宅は北側(我が家の側)に駐車場を設けているため、南側に建物は建っていますが全く陽射しを遮ることはありません。
また、広々とした庭を求めるわけでもなく、北側のお宅にも圧迫感を与えたくなかったので、家以外の空いたスペースを南北に分けて、庭と駐車スペース(2台分)に利用しています。
この時点で、北側に玄関、南側にリビングとダイニング、ダイニングと庭を見渡せる場所にキッチン、そして残った北側にトイレ、洗面、風呂などが来るという1階部分のプランが自然と出来上がってきます。
そして、2階には寝室とクローゼットと子ども部屋。
開いたスペースを作業スペースとして利用しました。
このプランは、非常にシンプルな考えに基づいたもので、
例えばこれに、2階リビングの家にしたいなどの要望が入ってくると、またぜんぜん変わってきます。
自分としては、シンプルで無駄の無い、かつ経済的なプランニングになったと自負しております。
ちなみに、うちは、広すぎないコンパクトな家が欲しいと思っていましたので、土地もそこまで広い土地を求めていませんでした。
なぜ、コンパクトな家を欲しかったのかというのはまた別の話しで紹介します。
次回は、③立地と④環境について語らせてください。
拝読いただきありがとうございました。
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